幽霊がいるとしたら 東日本大震災の幽霊が出るのでしょうか?|忍者猫 ブログ

幽霊がいるとしたら 東日本大震災の幽霊が出るのでしょうか?

幽霊がいるとしたら 東日本大震災の幽霊が出るのでしょうか?

東日本大震災の五年後、当時東北学院大学四年
だった工藤優花さんが石巻市における
「幽霊」の出現について現地調査を行い
卒論にまとめました。

英紙『Telegraph』にも採り上げられ、のち出版に至っています。


「震災で亡くなった方の幽霊を見たことがありますか?」

よそ者の女子大生がそんなことを聞いて回るわけですから
当然、現地調査は困難を極めたそうです。


災害に対する悲しみ、そして死者への畏敬の念
が深い人にほど、「怒鳴られて終わる」
ことが多かったといいます。

しかし工藤さんはめげずにやり方を変え
300人から400人ほどの住民に粘り強く
調査を続けました。

結果、タクシー運転手を中心に多くのエピソードを記録します。

代表的なものがこちらのエピソード。


東日本大震災から3カ月ほどたった、ある深夜の出来事だった。
タクシー運転手の男性がJR石巻駅(宮城県石巻市)
の近くで客を待っていると、もう初夏だというのに


真冬のようなふかふかのコートを着た30代くらい
の女性が乗車した。


目的地を聞くと「南浜まで」と一言。


震災の津波で、壊滅的な被害を受けた地区だった。
運転手は不審に思って
「あそこはもうほとんど更地ですけど構いませんか?」
と聞いた。すると女性は震える声で答えた。

「私は死んだのですか?」。

運転手が慌てて後部座席を確認すると
そこには誰も座っていなかった。




他のエピソードでも、幽霊は冬服を着ています。
このことから、運転手たちは彼らが3.11で
亡くなった方の幽霊であると判断しています。


「巡回してたら、真冬の格好の女の子を見つけてね」。
13年の8月くらいの深夜、タクシー回送中に手を挙げて
いる人を発見し、タクシーを歩道につけると

小さな小学生くらいの女の子が季節外れのコート
帽子、マフラー、ブーツなどを着て立っていた。

時間も深夜だったので、とても不審に思い
「お嬢さん、お母さんとお父さんは?」と尋ねると

「ひとりぼっちなの」

と女の子は返答をしてきたとのこと。

迷子なのだと思い、家まで送ってあげようと
家の場所を尋ねると、答えてきたので
その付近まで乗せていくと

「おじちゃんありがとう」と言ってタクシーを
降りたと思ったら、その瞬間に姿を消した。


確かに会話をし、女の子が降りるときも手を
取ってあげて触れたのに、突如消えるように
スーっと姿を消した。





こうした目撃談は当時の石巻市内で非常に多く
語られていたようです。

工藤さんの論文『霊性の震災学』では、地元の人々が
幽霊を「霊さん」と呼び、恐怖するでもなく
淡々と受け容れている姿が描かれています。


仮に幽霊が出たとしても恐怖の対象にはならないのです。
逆に幽霊が存在しないとしても、幽霊を見たという人の
気持ちに寄り添うこと


つまり目撃者の心と真摯に向き合うことが
コミュニティには求められます。

幽霊の存在を科学的に否定したところで何の役にも立ちません。

原爆投下日の前後に広島や長崎で原爆犠牲者の
幽霊が云々といっているような人は
やはり原爆に向き合おうともせず


亡くなった方々の人生に思いを致すこともない
ただオカルトで騒ぎたいだけの人に思えてなりません。


幽霊がいるかいないかは別論として、なぜ幽霊をみるのか
という点について、工藤さんは以下のように分析しています。


「私も以前は、被災者の人たちを
『みんな下を向いているような傷ついている』

といったステレオタイプな見方をしていました。

でも、実際に石巻を調査して何回も足を運んでいくと
前を向き出している人も結構いたんです。

もっと調査していったら、その間にグレーゾーン
の人たちがいることに気づきました。

『立ち直ろうと思って行動は起こし始めているんだけど、心が追いつかない』
と言っている人たちです。」


「どちらかというと、グレーゾーンの人たちが
幽霊を見ているのかなと思っています。

下を向いている人は、自分で精一杯なので
幽霊を見る余裕もないと思うんですよ。


逆に前を向けている人たちは、自らを奮い立たせて
立ち直ろうとしているから、幽霊を見るような
心の隙間はないのかなって思います


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