ウクライナ  餓死者の肉がマーケットで売られた過去  ホロドモールの悲劇|忍者猫 ブログ

ウクライナ  餓死者の肉がマーケットで売られた過去  ホロドモールの悲劇

ウクライナ  餓死者の肉がマーケットで売られた過去  ホロドモールの悲劇

ホロドモール。
初めて知った言葉


「自分が生きるためには、人肉を食べるしかないような極限の飢餓状態」を
ソビエト連邦が計画的につくり出していた。


「雨が降らない」とか「洪水のため」といった自然現象が原因ではない。
一国の政府が意図的に生み出した人工的な飢餓が、「ホロドモール」というもの。




ウクライナは、北はベラルーシ、東はロシア
南は黒海に面し、肥沃ひよくな大地があって
農業が盛んです。


「欧州の穀倉地帯」といわれ、面積は日本の約1.6倍。

ウクライナには、世界の黒土の約3分の1から4分の1が
存在するといわれ、その恩恵によって非常に豊かな
農業国になっているのです。


旧ソ連時代の2度の大飢饉

ところが、そのウクライナで、ソ連時代に
大飢饉ききんが2度発生しました。

最初は1921~22年にかけてで、この時は深刻な
干ばつが原因でした。


ソ連政府は餓死者が出るほどの飢餓の状態を
隠していましたが、結局、援助を世界に求めざる
を得なくなり、それらの支援と翌年の豊作に
よって飢餓を脱しました。


2度めは1932~33年にかけてで、少なくとも
400万人が餓死したといわれるほどの大飢饉でした。


1000万人以上が餓死したんじゃないかという研究者もいます。
この大飢饉は共産主義政権の悪政がつくり出したものだったのです。


ホロドモールの悲劇

当時のウクライナの写真が残っていますが
餓死者と見られる遺体が通りに置かれたままで
それが日常の風景になってしまったのか

人々がその横を平然と歩いているのです。

あるいは、食べるものがなくなって追い詰められ
人肉食が始まりました。


飢え死にした人の肉がマーケットで売られて
それを買って食べる人がいるという
それはそれは悲惨な事態がウクライナで起きたのです。

集団農業政策の失敗のせいで、豊かな穀倉地帯
だったところがそんな状態になったわけです。

人為的に引き起こされたこの大飢餓は
ウクライナ語で「ホロドモール」と呼ばれていて


ナチス・ドイツがユダヤ人に対して行った
ホロコーストと並ぶ20世紀の悲劇とされています。


ウクライナの人たちには、スターリンのもとでひどい目にあったという
歴史的な記憶があるわけだよね。


だから、ソ連が崩壊して切り離されたら
「とにかくロシアは嫌だ、西側のEU諸国と一緒になりたい」
という思いを抱く人が多いわけです。



ただし、ウクライナの東部には昔からロシア系住民が住んでいましたし
ソ連時代に移ってきたロシア人も多いのです。


ウクライナが独立をし、西側と一緒になりたいとなると


ウクライナの東部にいるロシア系の住民が
「ロシアから離れるなんてけしからん」と

こういう対立の構図ができてしまいました。


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